うこぎ
うこぎのきりあえ
うこぎ料理の数々
うこぎ
米沢のあちらこちらで垣根として栽培されている「うこぎ」は、米沢の初夏を彩る野菜として古くから食されてきました。その歴史をたどると江戸時代初期までさかのぼります。うこぎは平安時代に中国から伝来し、漢方薬として西日本を中心に栽培されていましたが、上杉家が会津より米沢に移った際、新しいまちづくりの一貫として、執政直江兼続が東北で初めて栽培を奨励したといわれています。
その後、うこぎの垣根は衰退しましたが、9代藩主上杉鷹山が食用目的と、うこぎの棘を利用した外敵侵入の防衛策として復活させ、今日に至っています。
うこぎは5~6月頃に新芽を摘み取りおひたし、天ぷら、うこぎごはん、みじん切りにしたうこぎと味噌を合わせた「切りあえ」などでいただきます。独特の香りと苦味が特徴です。食物繊維やポリフェノール、ビタミンC、カルシウムが多く含まれていることから、健康食品としても注目されています。
うこぎの垣根は今も大切に守られています。
芳泉町垣根・町並み保存会芳泉町に昔から残るうこぎ垣根の保存と整備を目的に、2007年発足しました。
毎年6月「うこぎ祭り」を開催。芳泉町史跡めぐりやうこぎ料理の試食会などが行われます。
小野川豆もやし
普通のもやしとは違い、軸が長いのが特徴です。冬期間だけ地元小野川温泉のお湯を利用して栽培されます。シャキシャキした歯ざわりでみそ汁や郷土料理「冷や汁」の材料として用いられます。遠山かぶ
米沢市遠山地区で昔から栽培されています。その歴史は古く上杉家が米沢藩に移封の際に持参し、9代藩主上杉鷹山が「かぶは西山につくるように」と勧めたことから、盛んに栽培されるようになったといわれています。肉質がしっかりしていて甘味があります。小野川あさつき
もともとは野生でしたが、小野川温泉のお湯を利用して栽培されるようになりました。ユリ科のわけぎの仲間ですが、辛味が少なく歯ごたえが柔らかいのが特徴です。イカの酢味噌和えなどで食されます。雪菜
雪菜は雪の中で育つ全国的にも珍しい野菜です。上杉鷹山が冬の生鮮野菜確保のために奨励したといわれています。11月中旬から12月上旬にかけて畑の中で育った雪菜を収穫し、稲わらと土で囲い雪の降るのを待ちます。雪の中で「とう(花茎)」をのばしこれを食します。窪田なす
今から400年前、上杉家が米沢藩に移封の際に持ち込まれたといわれています。実は丸くて小さい巾着型で、食べやすい一口サイズ。多くは一夜漬けにして食されています。梓山大根
米沢に自生する弘法だいこんからの改良ともいわれ、9代藩主上杉鷹山が「だいこんは東南の梓山につくるように」と勧めたことから栽培されるようになったといわれています。青首、細身で、堅くて辛味があります。特定非営利活動法人 米沢伝承館
〒992-0039 山形県米沢市門東町1丁目1番11号 TEL.0238-20-5646